「今日はなんだかテンションが上がらないな… 」
そんな日に、ついショッピングでストレス発散のための買い物をした経験はありませんか?
実はこれ、空気が汚れていることが原因なのかもしれません。
このほど、米メリーランド大学(UMD)の最新研究で、大気汚染がひどい日には特に「快楽的な消費」、つまり娯楽や贅沢品への支出が増えることが判明したのです。
研究の詳細は2024年9月1日付で学術誌『Journal of Marketing』に掲載されています。
目次
- 空気の悪い日は、なぜかお金を使いたくなる?
- 空気が汚れている日は「快楽的な買い物」が増える
空気の悪い日は、なぜかお金を使いたくなる?
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私たちは、天気によって気分が変わることをよく知っています。
例えば、晴れた日には外に出たくなり、雨の日には家でゆっくりしたくなるでしょう。
しかし大気汚染は天気と違って、目には見えにくいものです。
にもかかわらず、空気が汚れていると、私たちの気分が悪くなり、それを解消するために買い物をする傾向が高まることが研究で示されたのです。
これは「気分調整(mood regulation)」と呼ばれる心理的メカニズムに基づいています。
過去の研究でも、気分が落ち込むと人はチョコレートやスナック菓子、アルコールなど、快楽をもたらすものを選ぶ傾向があることが知られています。
今回の研究では、大気汚染によって引き起こされる新たな「気分調整」の実態が明らかにされました。
空気が汚れている日は「快楽的な買い物」が増える
研究チームは、韓国で約4年間にわたり収集されたクレジットカードの取引データと、大気汚染レベルを測る数値(AQI)のデータを分析しました。
このデータには、数百万件の買い物履歴が含まれており、消費者がどんな日にどんなものを買ったのかを詳細に追跡できるようになっています。
そこで研究チームは、