全長は約6メートルに達し、当時の南半球の大陸(特に今日の南米で化石がよく見つかっている)に生息していました。

一方のカルカロドントサウルスは約1億〜9300万年前に生息していた大型肉食恐竜の一つです。

全長は最大で14メートルに達し、その化石は主に今日のアフリカ大陸で見つかっています。

しかし今回の研究は、この2種に関する理解をさらに深めるものとなりました。

世界最古のメガラプトル、オーストラリア初のカルカロドントサウルス

研究チームは、ヴィクトリア州のストレゼレツキー層上部(約1億2140万〜1億1800万年前)およびユメララ層(約1億1300万〜1億800万年前)で5つの獣脚類の化石を発掘しました。

その中には、約1億2000万年前に遡る世界最古のメガラプトル類の化石が含まれており、メガラプトル類の進化史をより深く理解する手がかりとなる可能性があります。

さらにカルカロドントサウルスに関してはオーストラリア大陸で見つかるのが初めてであり、彼らがより広い範囲に分布していたことを明らかにしました。

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白亜紀オーストラリアの生態系のイメージ/ Credit: Artwork by Jonathan Metzger. Source: Museums Victoria

研究主任のトーマス・リッチ(Thomas Rich)氏は、今回の結果について「白亜紀当時には、今日のオーストラリア大陸と南アメリカ大陸が繋がっており、相互に恐竜たちが行き来して、動物相が交換されていたことの強い証拠となる」と話しています。

またこの研究は、白亜紀のオーストラリアには従来考えられていた以上に多様な肉食恐竜たちが生息していたことを明らかにするものです。

今日のオーストラリアは世界でも屈指の生物多様性を誇る場所として知られますが、恐竜時代も豊かな生態系が広がっていたのでしょう。

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参考文献

New Australian dinosaurs and the oldest megaraptorid fossils in the world
https://www.eurekalert.org/news-releases/1074172