オーストラリアといえば、コアラやカンガルー、イリエワニといったユニークな動物たちが思い浮かびます。
しかし約1億2000万年前のオーストラリアには、私たちの想像を超える恐ろしい捕食者が暮らしていたようです。
豪ミュージアム・ビクトリア研究所(Museums Victoria Research Institute)の研究チームは、オーストラリア南東部ヴィクトリア州の海岸で獣脚類の化石を新たに発見したと報告しました。
この化石には世界最古のメガラプトル類、およびオーストラリアで初となるカルカロドントサウルスの化石が含まれています。
研究の詳細は2025年2月19日付で科学雑誌『Journal of Vertebrate Paleontology』に掲載されました。
目次
- 見つかったのはどんな恐竜?
- 世界最古のメガラプトル、オーストラリア初のカルカロドントサウルス
見つかったのはどんな恐竜?
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恐竜と聞くと、多くの人がティラノサウルスのような巨大な肉食恐竜を思い浮かべるのではないでしょうか。
このような恐竜は「獣脚類」と呼ばれるグループに属しており、基本的に二足歩行で、肉食性の捕食者となっています。
獣脚類は多種多様で、小型のコエルロサウルス類から巨大なティラノサウルス類までさまざまな種類が存在しました。
また、一部の種は羽毛を持っていたことも分かっています。
今回の研究では、獣脚類の中でも特に興味深い2種類の恐竜が発見されました。
それが「メガラプトル」と「カルカロドントサウルス」です。
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メガラプトルとは主に白亜紀後期(1億50万〜6600万年前)に生息していたとされる大型の獣脚類です。
その名の通り、巨大な三日月型の鉤爪を持っており、これを使って獲物を引き裂いていました。