特に、肺がんの一種である「肺腺がん」の発症率に注目しました。

肺腺がんは肺の奥の方の組織に発生するがんで、喫煙が原因となることもあるますが、喫煙者の間では最も多いタイプの肺がんではありません。

しかし、非喫煙者の肺がんとしては最も一般的なタイプとして知られています。

そして研究の結果、世界の中でもアジア地域で非喫煙者の肺腺がん患者が急増しており、特に女性に多いことが確認されました。

さらに、これまでの研究と比較すると、この増加は大気汚染が進行している地域で特に顕著であることが判明しています。

この結果から、大気汚染が悪化している地域に住むことで、タバコを吸わなくても肺がんになるリスクが高まっていることが示されました。

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Credit: canva

では、非喫煙者が肺がんになるのを防ぐためには、どのような対策が必要なのでしょうか?

研究者たちは、次のような取り組みが重要であると指摘しています。

・大気汚染対策の強化(政府や自治体による排出規制の強化)

・家庭内の空気環境の改善(空気清浄機の活用や適切な換気)

・空気の悪い工業地帯や受動喫煙の回避(タバコの煙が発生する場所を避ける)

・定期的な健康診断の受診(早期発見のためのCT検査など)

今回の研究は「アジア圏ではタバコを吸っていなくても肺がんになる可能性が高まっている」ことを示しました。

特に大気汚染が深刻化している場所では、肺がんのリスクがあることを認識し、、私たちができる予防策を講じることが大切です。

「空気を吸うことすらリスクになる」

そんな時代だからこそ、環境問題に対する意識を高めることが、健康を守る第一歩となるかもしれません。

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参考文献

Lung Cancer Is Rising in Non-Smokers, And This Could Be Why
https://www.sciencealert.com/lung-cancer-is-rising-in-non-smokers-and-this-could-be-why