街を走る車のなかでも、スポーツカーや高級車、あるいはカスタムカーといった車は、とくに目に留まりやすい存在です。
そういった車に乗っていると、かつては「怖い人に絡まれる」ともいわれましたが、実際のところ、赤の他人から車について何かいわれることなどあるのでしょうか。
今回は、「車について絡まれた経験がある」という人たちに、「どんな車に乗っていたのか」「どんな相手に絡まれたのか」について聞いてみました。
目次
信号待ちで、こっちを見て爆笑する2人組
“改造バイク集団”がタムロするコンビニで…
信号待ちで、こっちを見て爆笑する2人組

スポーツカーに乗っていると、やはり「競争心の強いスポーツカー乗り」に目をつけられやすい面はあるのかもしれません。スペックの近い車のドライバーから煽られたり、青信号になった瞬間の加速勝負を仕掛けられたり、といった話はよく聞きますが……。
「10年ほど前まで、それなりに弄ったFD(3代目RX-7)に乗っていました。絡まれるようなことはほとんどなかったですが、シルビアやスカイラインとか、そっち系の車が信号待ちで隣に並ぶと、ジロジロ見られたり、青信号になった途端に向こうが急加速していったり、ということはありましたね。
それ以外で絡まれたのは、1回だけかな。夜中に信号待ちで、左側にVIP系のマジェスタが止まって。若いヤンチャそうな男2人が乗っていて、なんかニヤニヤしているなと思ったら、窓を開けて何かをこっちに叫んできたんですよ。
窓を開けると、『車弄っててもお前が太ってたら意味ねぇだろ!』って。ゲラゲラ笑われ、正直腹が立ちましたけど、当時はたしかに100キロを超えていて、図星なところもあって言い返せなかったんですよね。
ただ、それからほかのきっかけもあり、当時から20キロ以上は落とせているので、今では笑い話ですけどね」(40代男性)
車の話に限らず、「仲間といると気が大きくなり、他人をバカにすることで結束感を高めようとする人たち」は珍しくありません。明らかに相手が非常識であっても、相手の方が数が多いとうまく言葉を返すのも難しく、なんともモヤモヤしてしまいますね。
“改造バイク集団”がタムロするコンビニで…

さまざまな改造車のなかでも、高級車をカスタムした「VIP系」の車は、「イカツイのが好みの人たち」から注目されやすい傾向にあるのかもしれません。とくに夜のコンビニやパーキングでは、思わぬ絡まれ方をすることもあるようで……。
「5年ほど前、軽く車高を落としたインフィニティQ45に乗っていた頃の話です。当時付き合っていた彼女と旅行に出かけ、夜にホテルに入る前にお酒や朝食を買おうとコンビニに入りました。
が、駐車場には5台くらいの改造バイクが止められていて、店の前には若いヤンチャそうな集団がタムロしていたんです。もう全部が典型的な族車で、ハンドルを曲げてシートを直角にして、みたいなのばっかり。
あぁこれマズイかな、と思ったんですが、彼女の手前ビビって逃げるのも恥ずかしいですし、まぁ普通にしていれば絡まれないだろうと、そのまま空いているところに止めたんです。でも、どうにも集団からガン見されているような気がして……。
降りた途端、集団の1人がこっちに近づいてきました。普通にタバコを吸っていますが、まだ高校生くらいの年齢に見えました。少し身構えていると、向こうは私の車を指さし『これ何? プレジ(日産・プレジデント)じゃないよね?』と。
思わず気が抜けて、『インフィニティのQ45ってやつ。プレジの兄弟みたいなもんだけど、海外メインの車だね』と、なんだか要領を得ない答え方をしてしまいました。
向こうは興味深そうに、『ふーん、初めて見たわ。シブいね』と。その会話だけなら、普通に乗り物好きのピュアな少年って感じでしたね」(30代男性)
このように見た目はイカツイ人であっても、純粋な興味からレアな車のオーナーに話しかけるケースは十分に考えられます。とはいえやはり、「族車」と呼ばれるような改造バイクの集団に出くわせば、かなり恐ろしく思えてしまうものでしょう。