観測が鍵を握る—今後のシナリオ
現在、2024 YR4は地球から直線的に遠ざかっており、正確な軌道計算が難しい状況にある。地上の望遠鏡が追跡を続けているが、今後は宇宙望遠鏡「ジェームズ・ウェッブ」が詳細な観測を行う予定だ。ESAの惑星防衛室長であるリチャード・モイッスル氏は、「ウェッブ望遠鏡による観測で、2024 YR4の正確な直径を測定することが可能になる」としており、これによりリスク評価がさらに精度を増すと見られている。
また、2024 YR4は2028年に再び地球に接近する。このタイミングでの観測が決定的なものとなり、2032年の衝突リスクをより正確に判断できると考えられている。