脊椎動物には、160年生きるガラパゴスゾウガメや、226年生きた日本のニシキゴイなどがいますが、その中で最も長寿の生物は「ニシオンデンザメ(Greenland shark)」というサメです。
グリーンランド近海や北大西洋に分布し、基本的に深海性ですが、水温の低い場所であれば浅瀬にも浮上してきます。
ニシオンデンザメの寿命は200年程度とされていますが、2016年の研究で、全長5.02メートルの個体が推定で392±120歳と発表されました。
つまり、最低で272歳、最高で512歳となります。
いずれにしても、脊椎動物の中ではナンバーワンでしょう。
彼らの長寿の秘訣は成長スピードの遅さにあり、1年でわずか1センチしか大きくなりません。
また、交配が可能な成熟年齢は150歳とされており、世代交代も私たちと比べて非常に遅いことが伺えます。
こうして見ると、長寿の生き物は水棲生物にとても多いのが分かります。
長生きの秘密は海の世界に隠されているのかもしれません。
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参考文献
The oldest animal (that we know of) — and it’s not what you think
https://www.zmescience.com/other/feature-post/the-oldest-animal-that-we-know-of-and-its-not-what-you-think/
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部