モケーレ・ムベンベの正体とは?
モケーレ・ムベンベのような恐竜型の未確認生物は世界各地で語られている。スコットランドのネス湖に棲むとされる「ネッシー」や、同じコンゴ川流域で目撃されている「カサイ・レックス」などもその一例だ。
カサイ・レックスは、1932年にスウェーデンのプランテーション所有者が目撃し、サイを捕食する姿を写真に収めたとされる。しかし、その写真は後に偽物であることが判明している。また、20世紀には創造論者たちがモケーレ・ムベンベを進化論を否定するための証拠として利用しようとしたこともあったが、信頼できる証拠は一切見つかっていない。
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(画像=クロサイ Jonathunder – 投稿者自身による著作物, GFDL 1.2, リンクによる,『TOCANA』より 引用)
近年の研究では、モケーレ・ムベンベの伝説はブラックライノ(クロサイ)に由来する可能性が高いと指摘されている。かつてコンゴ川流域にはクロサイが生息しており、その姿が長い年月のうちに誇張され、神話へと変化したのではないかというのだ。また、カバやゾウといった大型哺乳類が、誤認されることも十分に考えられる。例えば、ゾウの長い鼻が木々の間から見えた際に「長い首を持つ生物」と勘違いされた可能性もある。
さらに、モケーレ・ムベンベは「船を転覆させるが、死体は食べない」と言われているが、これはまさにカバの行動と一致する。カバは縄張り意識が強く、ボートを攻撃することがあるが、肉食動物ではないため、襲った相手を食べることはない。
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(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)