黒坂岳央です。
人間は十人十色、様々な価値観の人がいる。同じことを見聞きしてもポジティブに捉える人、ネガティブに捉える人にわかれる。だが、一つ確実に不幸になる方法がある。
それはイギリスの哲学者であり、ノーベル賞受賞者であるラッセルの「幸福論」にも答えを出されている。すなわち、他者比較であり、本書にも「他人と比較する習慣は、致命的な悪習慣だ」とある。
筆者も例外ではなく、若い頃は他者比較で苦しみ抜いていた時期があったが、心理学などで学びながら色々試した結果、今はそこから抜け出すことが出来た。その方法論をシェアしたい。
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rudall30/iStock
ほぼすべての人間は程度の差こそあれ、必ずといっていいほど認知が歪んでいる。物事、出来事を自分の感覚で解釈し、「あるがままに理解」は不可能に近い。
誰もが「自分は事実を見ている」と思いこんでいるが、実際には「自分色の世界で歪んで見ている」のである。まずはこの事実を受け止めることがファーストステップだ。
「隣の芝生は青く見える」という言葉がある通り、他人は自分より優秀で有利に見えるように人は出来ている。だから「あの人ばっかりいい思いをしてズルい。それに引き換え自分は不遇だ」と良い結果を出した人を嫉妬して自分を責める。まさにこれこそが強い認知の歪みが起きているのだ。
「自分が今身たり感じていることは、実際とは大きな乖離がある」としっかり理解しておくことで、他者比較を卒業する準備が整う。
嫉妬を尊敬に変える他者比較から起きる嫉妬を卒業する方法の1つ目は、嫉妬を尊敬に変えるである。
嫉妬を感じた時に、「悔しい!ズルい!」と「年収が自分より多い」という事実だけを見る浅い解釈で終わらせず、「なぜ高いのか?」という原因を冷静に分析するのだ。
その結果、自分が妬んでいる相手は転職を繰り返し、残業手当もない管理職の道を選んだことで年収アップしていたと判明したとしよう。