アラスカの上空を飛行していた旅客機が突如消息を絶ち、その後、墜落が確認された。この事故をきっかけに、かねてより不気味な伝説のある「アラスカ・トライアングル」が再び注目を集めている。この地域ではこれまでに2万人以上が不可解な形で姿を消しており、その謎は未だ解明されていない。

墜落した旅客機と「アラスカ・トライアングル」

 事故が発生したのは2月8日、アラスカ州のウナラクリークからノームに向かっていたベーリング・エアの旅客機である。乗客9人とパイロット1人を乗せたこの小型機は突如として姿を消し、最終的に墜落が確認された。この記事執筆の時点までに3人の遺体が発見されており、残る乗客全員の死亡も避けられない状況と見られている。

 ベーリング・エアはアラスカ西部の32の地域を結ぶ航空会社で、主要道路網が整備されていないアラスカにおいては、こうした小型機が人々の移動手段として不可欠な存在だ。しかし、同州の空は過酷な気象条件や地形により航空事故が多発する地域でもある。

 この墜落事故は、わずか8日間で発生した3件目の大規模な航空事故である。これまでに、商業旅客機と軍用ヘリコプターが衝突し67人が死亡した事故、さらにフィラデルフィアで発生した医療輸送機の墜落事故では、機内の6人と地上の1人が犠牲となった。

 今回の事故は単なる不運なのか、それともアラスカ・トライアングルに潜む“何か”によるものなのか——。この地域の謎に再び関心が集まっている。