制御システムには、高速な処理が可能なTeensy 4.1マイクロコントローラーと慣性計測装置が搭載され、バランス感知や方向制御を行います。
さらに、高電圧リポバッテリーを使用することで、安定した電力供給が可能になりました。
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それでも、この開発が最初からうまくいったわけではありません。
最初のテスト時には、加速時にホイールが空転し、静電気の影響で電子制御に誤作動が起きたのです。
また、高速走行中に、ホイールのゴムローラーが外れてしまうという課題も発生しました。
これらの問題を解決するため、ブルトン氏は追加のモーターを取り付けたり、ボディ全体とすべての金属部品の接地を強化するなどの改良を行いました。
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その結果、より安定した走行が可能となり、スムーズに全方向移動できるようになりました。
この全方向ドリフトバイクは、まだ開発段階にありますが、すでに多くの可能性を秘めています。
例えば、都市部の狭い道や混雑したエリアでの移動手段として有用かもしれません。
また、未来の自動車やロボット工学にも応用できる可能性があります。
一方で、耐久性や安全性の向上、エネルギー効率の改善といった課題も残されており、今後の改良と発展が期待されます。
もしかすると、数十年後には「全方向バイク」が当たり前になっているかもしれませんね。
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参考文献
omnidirectional drift bike with wheels made of circus balls glides in any direction
https://www.designboom.com/technology/omnidirectional-drift-bike-wheels-circus-balls-glides-any-direction-james-bruton-01-31-2025/#