親なら誰もが、子供にきちんとした教育を受けさせたいと思うだろう。幼稚園から大学までの教育費はすべて公立で約1,000万円、すべて私立では約2,500万円と言われている。教育費対策は長期で行う必要があるが、実際にはどうすればいいのだろうか。学資保険の利用もいいが、新たに有力な選択肢となっているのがジュニアNISAだ。
ジュニアNISAとは
ジュニアNISAとは、未成年の子供のための少額投資非課税制度である。2016年1月からスタートしたこの制度は、主に両親が子供名義で資金を運用し、将来の大学進学費用などに充てることを目的としている。
ジュニアNISAは、大人を対象とした一般のNISA(以下、一般NISA)と同様に、株式・投資信託などへの投資から得られる譲渡益や配当金・分配金が非課税になる。また非課税期間も同じ5年間だ。
ジュニアNISAと一般NISAとの違い
ジュニアNISAが一般NISAと異なる点は、原則として子供が18歳になるまで出金(払い出し)ができないことだ。また配当金・分配金についても課税未成年口座で管理されることになり出金できない。これは、いつでも出金できる一般NISAとは大きく異なる。
非課税投資枠も、ジュニアNISAと一般NISAで異なる。ジュニアNISAの非課税投資枠は年間80万円に対し、一般NISAは年間120万円である。非課税期間は両方とも5年間なので、5年間の非課税投資枠はジュニアNISAで400万円、一般NISAで600万円になる。
金融機関の変更についても異なる。ジュニアNISAでは金融機関の変更ができないが、一般NISAでは年毎に金融機関を変更できる。
ジュニアNISA 3つのメリット
ジュニアNISAのメリットの1つ目は、子供の将来の教育費の積み立てになることだ。投資上限額の年80万円を5年間積み立てれば、400万円が準備できることになる。子供が小さいうちからジュニアNISAへの投資を行うことで、将来の大学などへの進学費用を計画的に用意することができるのだ。
メリットの2つ目は、ジュニアNISAでの投資の利益が非課税になることだ。NISA以外での株などの投資の利益には約20%の税金がかかるが、ジュニアNISAでの利益には税金がかからない。よってジュニアNISAでうまく運用すれば、子供の将来の教育費を非課税で増やすことができる。
メリットの3つ目は相続税の節税対策になることだ。ジュニアNISAの年間投資可能額は80万円であり、年間110万円となる贈与税の基礎控除の範囲内で資産を移動できる。例えば、ジュニアNISAの資金80万円/年を祖父母から孫へ贈与すれば、相続財産が減り将来の相続税対策になる。
ジュニアNISAの3つのデメリット
続いてジュニアNISAのデメリットだが、1つ目は一般NISAとの違いでも触れたように、ジュニアNISAは子供が18歳になるまで原則として出金できない。もし途中で出金すると過去に非課税だった利益も含めて課税される。但し、災害などやむを得ない場合は非課税での出金が可能だ。
デメリットの2つ目は金融機関の変更ができないことだ。金融機関を変更するには、ジュニアNISA口座を廃止してから、別の金融機関に新規でジュニアNISA口座を開設する必要がある。なおジュニアNISA口座を途中で廃止する場合は、過去の利益にも課税されることになる。
デメリットの3つめは損益通算ができないことである。これは一般NISAも同じだが、ジュニアNISAで損失が発生しても、他の証券口座の利益と相殺(損益通算)はできない。
子供の将来の教育費は、ジュニアNISAや学資保険などを利用して準備できる。ただしそれぞれリスクがあり、ジュニアNISAなどの投資には元本割れリスクが、保険にはインフレリスクがある。よって、リスク分散のためにはジュニアNISAと学資保険などを組み合わせることをおすすめしたい。
文・松本雄一(ビジネス・金融アドバイザー)
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