時折、強制的に相手の話をぶった切り「はいはいはい。その話はもうわかったわかった。そういえばこの間さー」みたいに展開しようとする人がいるが、これをすると「自分の話を聞いてくれていない」と怒り出す人がいる。
特に話が一方的で長い人は承認欲求強めの人なので、話を聞いてくれていないと感じるとわかってもらおうと余計にしつこくなることがある。
そこで有効なのが無理やり話をぶった切るのではなく、要約するのだ。「詳しくご状況を教えてくださってありがとうございます。ここまでの話は◯◯ということですね、よく理解できました」と一旦、相手の話を完結させる。
相手も「話を聞いて理解してくれた」と満足するので、禍根を残さずに本来したい話に戻すことができるのだ。
「分からない」とハッキリいう最も難易度が高いのがプライベート性が高い身の上話である。
「実はこういうことで悩んでいて」と口火を切ると、我慢していた感情がドッと吹き出して止まらなくなってしまう人がいる。
もちろん、人知れず悩みを話してくれるということは、こちらを信用してくれているということなのでそれ自体は喜ぶことで、真摯に聞いて共感を示す態度は大事だろう。
だが人によっては限度がなく、会うたびに愚痴愚痴、こちらに言い始めるケースもあり、まるで感情のゴミ捨て場のような扱いになってしまうことがある。
そこでおすすめなのは最低限の共感を示しつつ、「分からない」とハッキリ伝えることだ。筆者の場合、どうしても困ってしまう時はそうしている。
「それはお辛いですよね…。こういう時、もう少し気の利いたことが言えればと思うのですが、そのような経験がなく、軽々しく意見を言うことははばかられます。あまり適切な言葉が見つからず、申し訳ありません。でも事態がうまくいくようお祈りしております」
と伝えている。丁寧に色々といっているが「わからないのでコメントできない」と伝えているのだ。このようにいうことで、相手も気を悪くすることなく、それ以上の話の細部へ踏み込むことがないだろう。