2人以上の子どもを同時に見る難しさ
このような「監督者の不在」によって生じる問題は、他の利用者からも聞かれました。3歳の子どもを連れてきた女性は次のようにいいます。
「やっぱり子どもも乗り物に乗れるのが楽しいので、交通ルールを学ぶというより、普通に楽しむために来ている家族が多いと思います。私たちもそうですし。
でも、1人で2人以上を連れてきている親御さんとか、孫の世話に慣れていないおじいちゃんとかだと、どうしても目が届いてない瞬間が多くなるように思います。
以前の話ですが、私の前で小学生と5歳くらいの子がぶつかったことがあって。どちらも周りに親がおらず、5歳の子の方は転んで泣いてしまったのですが、なかなか来ないので、私が『大丈夫?』と起こしてあげたんです。
小学生の方はすぐ逃げていって、ようやく泣いている子の母親が来たと思ったら、多分私の息子とぶつかったと勘違いしたんでしょうね。こっちを睨んで、その子の手を奪い取るようにして立ち去っていきました」(30代女性)
もちろん、いくら親とはいっても、子どもから一瞬たりとも目を離さずにいることは難しいと考えられます。一般の車両などが入ってこない公園内においてはとくに、「少しくらい目を離しても大事にはならないだろう」と思ってしまう人もいるのかもしれません。
しかし子ども同士の接触事故であっても、当たり所によっては大きな怪我につながる可能性もあります。わが子に安全意識を身につけてもらうためにも、子どもの動きをしっかりと見ておく必要があるのでしょう。