2億7千万年前の人工文字? それとも自然現象?

 この奇妙な石をめぐる謎の一つは、文字が左から右へ書かれていることだ。これは当時の中国では一般的ではなく、また簡体字が含まれていることから、さらに謎が深まっている。一部の人たちは、この文字は近くの村が観光客誘致のために作ったものだと主張している。しかし、研究者たちは、周辺の地層の年代から、碑文は何億年も前のものだと反論している。

 人民日報の副編集長である梁衡(Liang Heng)氏は、蔵字石の不可思議さを強調し、「崖では、白い雲が犬に見えたり、人や獣、絵や図表のように見えることはよくある。しかし、それはあくまで見た目の相似だ」と述べている。「もし、巨大な石が突然、文字を書いたり、話したり、彫刻をしたり、ましてや高度な筆記技術や政治用語を使ったりしたら、誰が信じられるだろうか? そんなことがあり得ると考えることさえできるだろうか? しかし、この割れた蔵字石を目の前にすれば、信じざるを得ないのだ」と、彼は驚きを隠せない様子だ。

中国共産党亡…? 2億7000万年前の「蔵字石」に刻まれた謎の文字
(画像=「中国共産党亡」と書かれているという 画像は「The Ancient Code」より,『TOCANA』より 引用)

 研究者たちは、「蔵字石」は張布河谷近くの山の崖から落ちてきたものだと結論づけている。石が落ちたと考えられる場所には、対応する凹みがあるというのだ。

 では、2億7000万年以上前の石に、どのようにしてこのような碑文が刻まれたのだろうか。 割れ目によって偶然できた文字にしては、あまりにも意味深長すぎる。普通に考えるととても自然のいたずらとは思えない。