法定通貨と暗号資産を“シームレス”につなぐ

 次に登壇したS.BLOX 代表取締役社長の渡辺潤氏は、今回のリニューアル版「S.BLOX」の概要を解説した。S.BLOXは2019年4月から暗号資産交換業を営んできたが、2023年にソニーグループの一員となり、大幅なシステムリニューアルを実施した。「ソニー独自の高いセキュリティ基準とUI/UXを融合し、より使いやすく、安心して暗号資産を取引できるプラットフォームを目指している」という。

「Web3の世界では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産が経済活動のベースとなる。一方、我々の日常生活では円やドルといった法定通貨が中心。S.BLOXは両者をつなぐゲートウェイとして、ユーザーが安全かつ容易に暗号資産経済圏へ移行できるよう支援する」

 渡辺氏はこう語り、暗号資産の入出金や交換を軸に、今後はグループ内外のパートナー企業と提携して多彩なトークンの取り扱いを検討していく予定だと述べた。また、過去に暗号資産取引所で相次いだハッキング被害や資金流出を防ぐために、システムのセキュリティ強化や内部管理体制の充実に相当なリソースを割いているという。