セリエAのナポリに所属するベルギー代表FWロメル・ルカク(190cm、103kg)は、全体的な身体能力の高さでは、ハーランドに近いレベルにある。体重がありパワーは上だが、ハーランドのほうが背丈と走力がある。ボールのないところでの動きや相手との駆け引き、得点センスではハーランドの方がだいぶ上だろう。


アーリング・ハーランド 写真:Getty Images

夢境の化け物

ハーランドの特徴は、上述の大型ストライカーたちの比較では、全体のバランスとしてはセルロートに近い。しかし、ハーランドの走力はより軽量なフローのようであり、パワーはより重量があるイブラヒモビッチのようだ。高いフィジカルが好まれるプレミアリーグにとても向いている。英国リーズで生まれ、寒いノルウェーで育ったため、イングランドは肌にあっているだろう。

ドリブルでの細かいボールタッチやトリックは得意ではないが、あれだけの体格と走力と得点センスを兼ね備えている。一言で説明するなら「化け物」で、まるで夢かCGの産物のように到底この世のものとは思えず、本当に人間だということを疑ってしまうくらいだ。

長身の選手は一般的にプレーにくせがあるため、チームによってフィットする場合とそうでない場合がある。しかし、ハーランドはあらゆる身体能力において高いレベルにあり幅広い戦術的な動きも可能で、様々なチームの戦い方に合わせられる。どのチームでも欲しいと思う、唯一無二の夢のようなプレーヤーだ。