今回の研究にはいくらか限界があります。
対象がすべて男性(主に白人)であり、これは調査開始当時の社会的背景とハーバード大学がもともと男子校であったことに起因しています。
そのため、女性や他の文化的背景を持つ人々に結果を直接適用することはできません。
一般的に、女性は男性よりも社会的ネットワークを維持しやすい傾向があるとされており、その仕組みや高齢期の支援ネットワークの特徴を調べることは、今後の重要な研究課題となるでしょう。
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それでも男性をターゲットにした今回の研究は、年齢を重ねるごとに寂しさが増したように感じる男性に刺激を与えるものです。
誰しも、頼れる友達が減っていく傾向を持っています。
そして、「頼れる友達の数」に影響を及ぼす幼少期の家庭環境を、大人になってから覆すことはできません。
それでも、地域のコミュニティ活動や新しい趣味への挑戦、過去の友人との再会など、積極的に行動することで「頼れる友達」を作り直すことは可能です。
30代以降は友人を限定した方が幸福度は高くなるという研究も報告されているので、高齢期は友人の数自体を気にするより深く付き合える友人を見つけることが豊かな人生を送るカギとなるでしょう。
20代は友人を増やした方が、30代は友人を減らした方が後の幸福度が高くなる
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参考文献
Men lose half their emotional support networks between 30 and 90, decades-long study finds by Mane Kara-Yakoubian January 23, 2025in Parenting, Social Psychology
https://www.psypost.org/men-lose-half-their-emotional-support-networks-between-30-and-90-decades-long-study-finds/