日韓関係に改善の兆しはあるのか、という問いに多くの皆さんは超否定的スタンスにあると思います。私も日韓が日米の様な関係になるとは逆立ちしてもないと思いますが、通商、人流など表層的な交流とビジネス関係の緊密度は姿勢次第であり得るとみています。なぜ、日韓関係が悪かったのか、現在はどうなのか、そのあたりを探ってみたいと思います。
先日招待された韓国系ビジネス団体のクリスマスパーティー。200名以上参加するこのパーティーは私は2度目の参加ですが、日本人は他にいません。昨年春に韓国系団体としては最大級のこのグループをある韓国系カナダ人から紹介され、接点を持ったところからスタートしています。私のポリシーは好き、嫌いににかかわらず、コミュニケーションを絶やしてはいけないというスタンスです。他に誰もやらない、興味がない、声がかからないなら私がやるしかないわけです。
韓国総領事も出席していましたのでいつものようにご挨拶に行きましたが、ちゃんと私を覚えてくださっていて、民間ベースでの交流をしていることに謝意を頂いています。同席になった韓国の半官半民の貿易調査機関の所長ともいろいろ話が出来たのですが、感覚論として韓国側から見た日韓関係は大きく改善しているとのことでした。また、私が日本のビジネス団体として来ていることが会場で紹介されたこともあるのですが、何人もの参加者が日本語でいろいろ声をかけてくださいました。日本人がポツネンといても違和感はなかったです。返礼として私が会長を務めるNPOのクリスマスパーティーに去年に引き続き、3名ほど自腹でご招待します。こうやって交渉ルートや情報ルートを開拓することでいざという時の対応の幅ができるのだと考えています。
なぜ、お前はそこまでするのか、と言われれば私の韓国側のカウンターパート(交渉相手)が自称「韓国の民間大使」であり、彼とうまく立ち回りをしなくてはいけない役回りだからです。そこにはヒストリーがあります。バンクーバー近郊でかつて慰安婦像建立問題が起きた時、私が日本側の最前線で戦った一方、彼は韓国側の首謀でした。つまり完全なる敵対関係。その時の慰安婦像問題は我々日系の全面勝利でしたが、その後の処理を含め、後味が非常に悪く、どん底に陥った関係改善を図ることが一つの課題でありました。
そんな中、BC州の台湾系議員の仲介を通じて彼との関係改善が急速に展開、結局、その後、個人的付き合いを含め、今ではよく連絡を取り合っています。