守備陣は、最重要とも呼べる選手をチームに残すことに成功した上でセンターバック、サイドバックともに実力者の補強に成功した。まず、最も大きいのは昨季北海道コンサドーレ札幌より期限付きで加入し、14アシストを挙げる活躍でJ1昇格の立役者となったDF福森晃斗が期限付き移籍期間を延長しチームに残ったことだろう。正確無比な左足のキックでチャンスを量産していただけに、2025シーズンも横浜FCのキーマンの1人になることは間違いない。新戦力としてはサイドバックで精度の高いクロスが持ち味のDF新保海鈴とDF鈴木準弥が注目選手。前線に高さと強さのある選手が揃う横浜FCにとって、さらなるクロスの質向上は得点力アップに直結すると言える。さらにセンターバックにも即戦力を加えた。DF伊藤槙人とDF山﨑浩介の加入は、昨季同様シーズンを通して堅守を貫くためにも頼もしい補強と言えよう。

一方で、残念ながら一部の主力選手がチームを離れた。特に痛手なのはDFガブリエウの流出。昨季は25試合に出場し3ゴールの活躍を見せており、その高さは守備はもちろんセットプレーのターゲットとしても魅力だっただけに失ったのは大きいと言わざるを得ない。また、将来性十分なDF中村拓海の移籍もファンやサポーターにとっては寂しいものに違いない。

主力選手に移籍の動きがあったものの、即戦力の獲得に成功し攻守両面で効果的な補強が叶ったと言えよう。何より、もはや中心選手であるDF福森の残留により昨季J2で見せた強みを活かして戦えるのは大きい。重要な戦力を維持した上で選手層に厚みの出る補強となったことから評価を「A」とした。

駒井善成(北海道コンサドーレ札幌所属時)写真:Getty Images

MF(ミッドフィールダー):評価C

IN

  • 遠藤貴成(桐蔭横浜大学より加入)
  • 駒井善成(北海道コンサドーレ札幌より完全移籍)