黒坂岳央です。
「仕事ができる人ほどサイコパスが多い」という話は有名だ。誰しも聞いたことがあるのは、「経営者にサイコパス気質が多い」というものだろう。
オックスフォード感情神経科学センターは、企業経営者という職業に多い傾向があると指摘している。
サイコパス気質だから経営者になるのか?それとも経営者になるとサイコパスになるのか?もちろん、両方ともケースとしてあり得るだろう。
尚、本稿で取り扱うサイコパスの定義だが、いわゆる「シリアルキラー」のようなものではない。共感や罪悪感が希薄であるという特徴はあるものの、犯罪者や反社会的な行動をする人物ではなく、ビジネスの場で独特の合理性や冷静さを持つタイプを指している。
筆者が独立後、多くの経営者に接する中で、「世の中には意外とサイコパス気質の人がいるのだな」と思う場面が何度もあった。興味深いのは、本人たちが自分の非凡さを自覚していないケースが少なくないという点だ。
統計的な裏付けはないものの、仕事に全力を注ぎ、困難な状況に立ち向かう人ほど、結果的にサイコパス的な要素を身につけるのではないかという仮説を取り上げたい。
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sefa ozel/iStock
仕事をする上でうまくいかないことはつきものである。ここで言いたいのは、ケアレスミスのような類ではなく、大きな痛手を追うような失敗のことだ。そしてその失敗は往々にして、感情が起点になっていることが少なくない。
感情的になって人とトラブルになったり、焦った結果、取り返しのつかないミスをやらかして仕事が継続できなくなったりする。また、最近では表面的に良さそうな人が近づいてきてコロリと騙されるケースも有る。
筆者が実際に聞いたケースでは、従業員が会社のお金を盗み、経営者が問い詰めると涙ながらに許しを請うので、思わずうろたえてしまい許した。しかし、その後その従業員は舌を出し、なんと、更にごっそり大金を抜かれて逃げられた、という話だ。