ウィリアムが本当にアルバート坊やなのだとしたら、犬が苦手なのは実験による条件付けが原因だったのかもしれません。
ただこのどちらがアルバート坊やだったのかは完全に決着がついていないとのことです。
では、禁断の実験を行ったジョン・ワトソンの方はどうなったのか?
彼は大学院の在学中に結婚し、2人の子供をもうけていましたが、1921年にある女性との不倫スキャンダルが発覚します。
それが一緒にリトル・アルバート実験を行った助手のロザリー・レイナーでした。
この一件が原因となり、彼は大学の研究職を追われ、妻とも離婚。
結局、ロザリーと再婚し、広告の仕事に就いて、2人の息子をもうけます。
ジョンは自らのキャリアで築き上げてきた行動主義心理学に基づいた教育を行いましたが、皮肉なことに、2人の子供はのちに自殺を試み、1人はそれが原因で命を落としました。
また元妻との間にできたメアリーという娘も後年に自殺を図っています。
さらに妻のロザリーは1935年に37歳の若さでこの世を去りました。
その後、ジョンは農場に引っ込んで世捨て人のような生活を送り、1958年に80歳で亡くなっています。
「行動主義心理学」の創始者として名を馳せたものの、彼は生涯にわたって不幸な家庭環境に苦しめられたようです。
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参考文献
The Little Albert Experiment
https://www.verywellmind.com/the-little-albert-experiment-2794994
Little Albert Experiment (Watson & Rayner)
https://www.simplypsychology.org/little-albert.html
元論文
Conditioned emotional reactions.
https://psycnet.apa.org/doi/10.1037/h0069608