メルケル・ラウテ、そしてムドラ

 エリック氏のハンドサインは、2000年代初頭にドイツのアンゲラ・メルケル首相が写真に撮られた際に話題となった「メルケル・ラウテ」によく似ている。メルケル氏は、両手を前で組んでひし形を作るこのポーズを頻繁に行っていた。その理由は、単にどこに手を置けばいいのかわからなかったからだという。彼女はしばしば両手を体の横にだらりと下げており、それが彼女を無力に見せていた。そこで、メルケル・ラウテは「シンメトリーへの愛」を示すものとして採用された。これは、メルケル氏のプラグマティズムとコンセンサス重視の政治スタイルを象徴するものとなった。

エリック・トランプ氏の“謎のハンドサイン”が話題!イルミナティ?フリーメイソン?それとも…
(画像=画像は「Espacio Misterio」より,『TOCANA』より 引用)

 この事実を知らない多くのSNSユーザーは、エリック氏のハンドサインは悪意のないものだと擁護した。「私の父もよくやっていたが、イルミナティやフリーメイソンとは関係ない」「大げさすぎる。私もよくやるけど、特に意味はない」といったコメントが寄せられた。また、リーダーシップにおける「先鋒」を意味するシンボルではないかとの意見もあった。

 しかし、ビジネスや人生で成功を収めた人々が、このようなハンドサインをすることは珍しくない。イーロン・マスク氏やサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド氏なども、メルケル・ラウテをしている姿が捉えられている。これは偶然ではなく、「ムドラ」と呼ばれるものだ。ムドラとはサンスクリット語で「印」や「ジェスチャー」を意味し、ヨガ、仏教、ヒンドゥー教などの様々な精神的・文化的伝統で用いられる。瞑想や集中など、複数の意味や用途を持つ。

 エリック・トランプ氏のハンドサインは多くの憶測を呼んだが、すべてのハンドサインが陰謀論と結びつくわけではない。イーロン・マスク氏がローマ式敬礼をしたと非難された一件も、文脈を無視した恣意的な解釈だった。彼は聴衆に感謝の意を表していただけであり、その後に「私の心はあなたたちと共にある」という言葉が続くのだが、これは意図的にカットされていた。

 謎と象徴に満ちた世界では、ハンドサインだけで全てを判断することはできないだろう。トランプ大統領の就任初日から、共和党は得意とする陰謀論で攻撃されているようだ。

提供元・TOCANA

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