経営判断は基本的には尊重されるべき

 CM放送の見合わせを決めた企業に、その理由を聞いた。

・日本郵政
「日本郵政グループでは、フジテレビをめぐる一連の報道内容等を総合的に勘案し、1月20日以降、同局で放映するCMを差し止める対応を行っております」

・ソフトバンク
「フジテレビへのCMを、1月21日から順次差し止めた。フジテレビに関する一連の報道などを踏まえ総合的に判断した。期間は状況を注視しながら判断する」

・ハウス食品グループ本社
「1月21日の放送から、当面の間、CM出稿を見合わせる対応を行っております」

 一方、CM放送を継続している企業もある。その1社であるニトリHDは次のように説明する。

「報道内容は把握しており、状況についても注視しております。CM放送の状況につきましては、現段階では、検討状況含めてお答えを差し控えさせて頂きます」

 大手メーカーの広報部社員はいう。

「これだけ多くの大手企業がCM放送を見合わせているので、その流れに追随するというのが無難な対応ということになる。現在も放送を継続している企業は、その企業なりの判断基準やポリシーに従って経営判断しているということであり、その判断は基本的には尊重されるべきだ。また、なんらかの理由で見合わせが難しいというケースもあるだろうし、単に判断に時間がかかっているという可能性もあるだろう」