守備陣は入れ替わりの大きな冬となっている。主力で言えば、昨季も37試合とほぼ全試合に出場したDF河野貴士がジェフユナイテッド千葉へ完全移籍。また、そのほか出場機会の多かった選手ではベテランのDF蜂須賀孝治が引退し、モンテディオ山形から期限付きで加入していたDF喜岡佳太も移籍と動きがあった。

一方で、新加入選手は大いに活躍を期待できる選手が揃う。ヴィッセル神戸より期限付きで加入したDF尾崎優成は昨年愛媛FCで33試合と多くの出場機会を得てJ2の経験を積んでおり、21歳と若いながら守備の中心を担える頼もしい存在だ。また、ツエーゲン金沢から加入のDF井上竜太も昨季33試合に出場し金沢の守備を支えた選手の1人であり活躍が期待される。さらに水戸ホーリーホックよりDF長井一真も獲得。守備的なポジションを複数こなせるユーティリティ性に加え、昨季は抑えの効いたミドルシュートでのゴールなどで3得点を挙げており、攻撃面での働きにも注目だ。

DF河野という守備の要を失ったことは間違いなく痛手であり、堅守に綻びが生じないかが2025シーズンの秋田にとって1つのカギになるだろう。とはいえ、新加入選手には伸び盛りの選手も多く大きな戦力ダウンは避けられたと見ていいことから評価を「C」とした。

石田凌太郎(名古屋グランパス所属時)写真:Getty Images

MF(ミッドフィールダー):評価B

IN

  • 吉岡雅和(レノファ山口より完全移籍)
  • 石田凌太郎(名古屋グランパスより完全移籍)
  • 鈴木陽成(みちのく仙台FCへの期限付き移籍より復帰)

OUT

  • 栗本広輝(引退)

中盤は数こそ少ないが実力者の補強に成功した。レノファ山口から加入の吉岡雅和は豊富な運動量で攻守に貢献できる選手。突破力も高く、攻撃のキーマンとして注目だ。また、同じくサイドが主戦場の石田凌太郎も獲得しており2名の補強によってサイドからの仕掛けやクロスといった部分にはより迫力が出そうだ。