ユーカリが丘駅の比較的広いホームに「こあら3号」がやってきました。AGTと呼ばれる専用軌道を案内軌条にしたがって走行する交通システムが採用されています。コンパクトでなかなかかわいらしいフォルムは遊園地のアトラクションのよう。実際、ユーカリが丘線が開業する10年前に近くの谷津遊園で同じ型の車両が遊具として走行していたそうです。
列車は夕暮れ時のニュータウンの中に向かって走り出します。車窓から見える夕焼けが美しいです。
列車は夕焼け空を望む公園駅に到着しました。「公園駅」。かなりシンプルな名前です。ユーカリが丘線の駅名はこのほかにも「中学校駅」「女子大駅」とどストレートな名前のものがほとんどです。シンプルで覚えやすい。「公園駅」は公園があったから公園駅とついたのではなく、ここに公園を造る計画があったから公園駅と名がつきました。中学校駅もそうで、町の全体計画をもとに駅名がついています。
ただ、女子大駅については女子大が来る予定だったからこの名がついたのですが、計画が変更になり女子大のセミナーハウスだけがここに建てられたのみに終わるという結果になりました。女子大がないから名前を変えようという話もありましたが、住民はこの名前を気に入っているようで、この名が今も変わらず残されています。
ユーカリが丘線は公園駅から女子大駅、中学校駅、井野駅と回って公園駅に戻る片道一方通行の走行で、逆ルートはありません。
黄昏の中学校駅で下車しました。折角来たので年明け間もない住宅地の中を散策します。
駅名になった中学校はこちら。女子大とは異なり計画通り中学校駅の付近に造られました。黄昏の中にサッカーに興じる子供たちがいました。絵になる光景です。
ユーカリが丘線は開発から40年が経っていますが、開発されているのは主にユーカリが丘線の線路の外側部分で内側はこのような緑地帯になっています。ユーカリが丘は開発をただ進めるのではなく大規模な緑地帯を残して環境にやさしい住環境も整えています。