■近親婚を繰り返した4世代目で色覚異常者が急増
1775年、猛烈な台風が太平洋のピンゲラップ環礁を襲い、ピンゲラップ島の住人の大半が命を落とし、生存者はわずか19名であった。そして生存者の1人は島を統治するナムワーキ・ムワネニースド王だったが、彼に色覚異常の遺伝的因子があったのだ。
壊滅的な台風の後、島の再興はこの19人によって成されたが、ムワネニースド王は3人の妻との間に7人の子供どもを残し、そのうちの1人はいとこと結婚するなどした。こうした近親婚の過程で、ムワネニースド王が持っていた色覚異常の遺伝的因子が受け継がれるとともに発現し、台風から4世代後になると色覚異常が急に増え始め、やがて島民の1割を占めるまで至ったのである。症状はないものの色覚異常の遺伝的因子を持つ者まで含めると島民の30%にも及ぶという。
もともと王家の間でこの遺伝的因子が存在したが、台風の後に近親婚が繰り返されることで、1色型色覚が発現する遺伝子が多くの島民の間に広がったと考えられるのだ。
閉ざされた島の中で繰り返される近親婚が原因だったということは、今後の世代でさらにその割合が高まる可能性もある。島民同士の結婚を抑制したり、移住者を増やすなどして、多様性を確保する政策が急務であるとも言えそうだ。
提供元・TOCANA
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