ちなみに、オスにある「たてがみ」には、主に、オス同士の闘争の際に首を守ったり、体を大きく見せたりする役割があると考えらえています。(これには異論もあります)
このたてがみは、ライオンのテストステロンの上昇に応じて成長し始め、4歳のころに最大になります。
強いオスはテストステロンの分泌も多く、これによりたてがみの色も濃くなります。
オスは、たてがみの色の濃さで自分の強さをメスにアピールすることができるのです。
そしてライオンは、「強そうな見た目」を持っているだけでなく、その体は、実際に大きな力を秘めています。
ライオンの強さの秘密は、骨格筋率(体重における筋肉の重さ)の高さにあります。
ライオンの骨格筋率は58.8%であり、これは哺乳類において最高の比率です。
人間の平均的な骨格筋率が30~35%であることを考えると、ライオンの体がいかに多くの筋肉で構成されているかが分かります。
では、筋肉が詰まった体を持つライオンは、これまでに、どのような強さを示してきたのでしょうか。
ハイスペックなライオン!その強さは総合力にあり!?
ライオンの引っ張る力はかなり強く、クレーンスケールを用いた個人レベルの調査では、ライオンの引っ張る力が、約1500ポンド(680kg)を記録したと報告されています。
普通サイズのライオンが、540kg以上あるバッファローの死骸を顎の力だけで引きずることを考えると、上記の数字もおそらく間違いではないでしょう。
またライオンは、獲物を捕らえて離さない強力な「咬合力」も持っています。
これまで、ライオンの噛む力は650psi(pounds/square inch)だと考えられていましたが、最近の研究では、1000psiに近い可能性があることも示されています。
人間の噛む力が約150psiであることを考えると、ライオンがはるかに強い力を持っていると分かりますね。