二次被害「停電」

地震などが引き金となって、その次に起きてしまう二次災害。
余震や停電、断水にガス停止、通信障害などがあげられます。

「停電」の経験があるのは2.5人に1人という調査も

実際に経験したことのある二次災害についての質問に対する結果がこちら。

今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】
(画像=リリース:中部電力ミライズ株式会社、『FUNDO』より引用)

およそ2.5人に1人(41.0%)が停電を経験していることが分かりました。
停電が身近な二次災害の一つであることがうかがえます。

この結果に対して、停電被害についてより詳しい質問も行われています。

今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】
(画像=リリース:中部電力ミライズ株式会社、『FUNDO』より引用)

その結果、停電を経験した人のうち、「5時間以上の停電」を経験した人は42.4%にも上ることが判明しました。
停電経験者の4割以上が、生活に大きな支障が出るような停電を経験していることが明らかになりました。

他の二次災害と併せてランキングにしたところ、余震や断水なども上位にランクイン。
電気や水道をはじめ、災害によってライフラインがストップしてしまい、多くの二次災害が引き起こされているようです。

停電の発生理由

・大雨等の影響で発生した土砂崩れによって、電柱が倒れる。
・台風等の強風が影響で、飛来物で電線が切れる。
・雷が電線などにおちて、電線・変圧器等の送電設備が損傷する。
など

停電時に困ったことの実例

被災経験者に停電時に困ったことを尋ねました。
冬場は暖をとれないこと、夏場は冷蔵庫が機能しないことなど季節ならではの悩みや、大地震や台風の影響によるエリアごとの悩み、また、情報が届かないことによる不安などの声も寄せられました。

「夏だったので冷蔵庫の中身がダメになってしまうこと。冷房が使えず暑くて大変だったこと」(三重県・39歳女性)
「真夏の台風で停電が6 日間続き、外にも出られず窓も開けられず暑さが辛かった」(沖縄県・66歳女性)
「東日本大震災があった3 月11 日は3 月にしては寒かったので、停電になって毛布だけではキツかった。当時、電気を使わない暖房器具は用意すべきだと思った記憶がある」(岩手県・55 歳男性)
「電気が止まって地下鉄も止まり電話もできないので、1時間歩いて会社に向かった」(北海道・33 歳女性)
「オートロックが開かない」(茨城県・55 歳男性)
「11 階に住んでいて、エレベーターが使えなくなり、水や生活に使う物を運ぶのに苦労した」(兵庫県・38 歳女性)
「停電の最新状況や復旧の目途などの情報が入らなかったこと。不安で仕方なかった」(徳島県・50 代女性)
「IH コンロなので調理ができなくて困った」(秋田県・55 歳女性)
「水を流すのに電気が必要なので、トイレに行きたくても水を流すことができない」(千葉県・35 歳男性)
「ひとりで夜を過ごしていた時に、停電でテレビが見られなくなり寂しくてならなかった」(鹿児島県・75 歳男性)

停電時にやるべきことは

停電した時には、その後の被害や復旧の遅れを防ぐために、適切な処置をすることが大切です。
停電した時にやるべきことについて、どのくらいの人がきちんと認識しているかを調査しました。

今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】
(画像=リリース:中部電力ミライズ株式会社、『FUNDO』より引用)

この質問に対して、一番認知度が高かったのは「避難時はブレーカーを落とす(54.9%)」でした。
一方で、4割以上の人はやるべきことを「知らなかった」と回答。
身近に起こりやすい災害でありながら、停電が起きた時の正しい行動については、認知している人は少ないという実情が明らかになりました。

※ブレーカーの操作方法は、次項「停電時のブレーカーの操作方法」の内容を知っているかどうかで調査を実施。

もしも停電が発生したら-停電が起きたときの対応と、停電時のブレーカーの操作方法-

停電時に何をしたらいいか、そのフローチャートや詳細について、今回アンケート調査を行った中部電力ミライズ株式会社は公開されています。

今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】
(画像=リリース:中部電力ミライズ株式会社、『FUNDO』より引用)
今、防災意識が高まっている?防災意識は約6割が「高まっている」と回答【2024年アンケート調査】
(画像=リリース:中部電力ミライズ株式会社、『FUNDO』より引用)

引込線から火花が発生していたら

大雨や台風通過後、海に近い地域では、塩分を含んだ強い潮風が設備に吹き付け、この塩分が電気を安全に使用するための「碍子(がいし)」に付着することで、火花が発生することがよく見られます。
万が一、引込線から火花が発生した場合は、建物内に設置された分電盤のブレーカーをお切りください。

停電になりそうと感じたら

落雷や風雨がひどく、停電が起こりそうだと感じたら、家電製品のプラグを抜きましょう。
機械が故障する恐れや、プラグなどに触れていると感電する恐れがあります。