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京都は海から離れていることもあって、もともとグルメの町とは言いにくかったのです。しかし、最近では関西一円から良い材料も入るし、観光都市としてはグルメで頑張る必要も出て、食い倒れの町になってきました。

私が最近出した『地名と地形から謎解き紫式部と武将たちの「京都」』(光文社知恵の森文庫)では、各項目に短いグルメ情報を入れてあるのですが、今回はそのうちいかにも京料理といったものでなく、地元の人間が本当に好きなソウルフードや外国料理などを10箇所あまり紹介してみようと思います。

京都の人は日本茶も好きですが、コーヒーや紅茶も大好きです。三条通の寺町界隈には、紅茶の「リプトン」とか、「イノダコーヒー」は老舗です。イノダコーヒーの現在の社長は、加賀百万石の前田家のご当主です。創業家からファンドの所有に移ったからのようです。

イノダコーヒー名物のフレンチトーストWikipediaより

聚楽第跡のあたりのおすすめは、今出川通のパン屋「ル・プチ・メック」。堅めめでクラシックなフランス・パンで知られる伝説の名店の本店です(東京の日比谷に支店あり)。