専門家の見解と陰謀論の危険性

 火災専門家や森林学者は、これらの陰謀論に真っ向から反論している。建物が焼失する一方で樹木が無傷で残る現象は、火災の強さ、風向き、湿度、樹種など、様々な要因で説明できるという。例えば、建物は可燃性物質でできているため燃えやすく、樹木は水分を多く含んでいるため燃えにくい。火災の自然な挙動を理解すれば、陰謀論に惑わされることはないだろう。

 専門家は、根拠のない陰謀論の拡散は、真の原因究明や被災者支援の妨げになるだけでなく、社会不安や混乱を招く恐れがあると警告している。