「不思議な日本」の一つに歴史的にこれだけ不祥事を重ねてきてもやっぱり自民党が与党である理由は何かであります。この極めてシンプルな疑問は私が外国に住んでいるからでしょうか?自民党が好きな方に「Youはなぜ自民党を支持?」と聞けば「なんだかんだ言っても安心安全よ」というのかと思います。「安心安全」という言葉は小池百合子氏が大好きな標語でもありますが、この言葉の背景には「挑戦」も「改革」も「改善」も「新しい未来」も内包されません。過去何十年もやってきたやり方を変えられては困る、それだけなのです。
例えば今、iPhoneを使っている人に「今、その携帯を別のブランドに変えられますか?」と聞いたらどうでしょうか?あるいは「もう20年も住んでいるその家、そろそろ引っ越したくないですか?」とか、「同じ会社で同じ仕事、同じ月曜が始まり、同じ日曜で終わる、そんなパタンを変えたくないですか?」など問いかけてもたぶん「いや、今ので満足しているから」というのが大方の答えだと思います。
自民党の派閥解消が進みました。しかし、私は「どうせ、派閥を解消してもまた何らかのグループがすぐできる。理由は政治家なんて一人で仕事は出来ないのだから」と申し上げました。その中で私が以前から主張している「自民党を割れ!」という意見していますが、遠いような気がします。
日本の政党は自民一強が長すぎて野党が全然育ちませんでした。自民に近い国民民主や維新も支持率を見るとレベルが違いすぎます。ましてや「日本保守党」(百田新党)は駆け出しの頃は大人気で今度の新党は期待できるという意見が並びましたが、私は「青い!」と心の中で叫んでいました。結局、風前の灯火でしょう。ちなみに高橋洋一氏が最近、百田新党への期待がしぼんでいるような発言をしており、設立頃には旗振り役のようにすら思われたのに「あれ?」であります。
なぜ、新党はダメなのか、といえば「何その新党?信用できるの?」「どうせ、1人とか2人しか当選しないんでしょ」であってマーケティングでいうアーリーアダプターがほとんどいないのです。また、商品のマーケティングはマーケターの都合で短期勝負で一気に攻められますが、政党は選挙の時しか攻められないのです。