【労働力人口・労働参加率】

労働力人口が3カ月ぶりに増加に転じ、約1億6,850万人、労働参加率は62.5%となった。

【雇用者数(家計調査)】

最近では前月比マイナスを記録する月も多かったが、12月は前月比47.8万人増と力強さを示した。2024年は平均4.5万人/月の雇用を生み出し、家計調査による雇用者数は約1億6,170万人となった。

【平均時給】

前月比0.3%(市場予想0.3%)、前年比3.9%(市場予想4.0%)と、上昇基調がやや一服した。インフレ懸念が和らぐことを期待したい。なお、平均時給は$35.69(≒5,600円 ※157円/ドルで換算)と、日本とは桁違いの水準だ。

さて、話は変わるが、毎月発表される非農業部門雇用者数を過度に信頼するのは控えた方が良さそうだ。

非農業部門雇用者数は1回目が発表された後、翌月・翌々月に2回修正が行われ、以降、毎年の雇用統計年次改定で主に5年(5回)にわたり修正されていく。

お気づきの方も多いと思うが、最近の雇用統計は下方修正を繰り返すことが多い。以下は2023年以降、非農業部門雇用者数(前月比)の3回目から1回目の発表数字を引いた表となるが、22回の内、16回下方修正されている。また下方修正幅もそれなりに大きい(22カ月の上方修正の合計19万2千人、下方修正の合計89万4千人)。

※ 2024年9月は小さくて見えないが、+1,000人

過去が正確であったかというと、そうでもない。以下は2000年以降、非農業部門雇用者数の3回目と1回目を比較し、上方修正された回数を年毎に表しているが、2009年から2014年のように上方修正が繰り返された年も多い。

※ 2024年は比較可能な10月までのデータ。

多くの人が注目するのは主に1回目の数字だけのはずだ。しかし最近は2回目、3回目の発表を経るたびに下方修正がなされることが多く、しかも2025年2月に発表が予定される雇用統計年次改定でも大幅なマイナスは確実だ。