■息子を刺して懲役刑に
パムは後に精神科医によって鑑定され、正気で裁判に耐える能力があると診断された。しかし、唯一の証拠がパムの自白では起訴が困難で、当局は身体的または物理的な証拠が必要であった。
パムは後に自由の身となり、両親と同居するためにケンタッキー州メイフィールドに引っ越した。
パム・ベイリーの奇妙な人生はさらに続いた。ほぼ15年後の2002年、彼女は12歳の息子を墓地で刺した罪で逮捕された。パムは殺人未遂で起訴され、10年の刑を宣告された。
マリーナ失踪事件を覚えていた警察は、彼女の逮捕後、マリーナ事件の捜査を再開した。今も警察は、パムがマリーナに手をかけたことを信じているが、彼女は起訴されず、マリーナは今に至るまでに発見されていない。
この事件にはいろいろと謎が多い。パムの自白は録音までされたのに、パムが起訴されなかったこと、なぜパムは突如、PL・サマーズの名前を出したのか、そしてなぜ15年後に息子を刺し殺そうと思ったのか――などなどだ。
当時、GPSや道路沿いにカメラが設置されていたら、マリーナ失踪当時のパムの行動や、訪問者の有無がもっと詳らかになっていただろう。マリーナ失踪事件は、いまだに多くの人が注目し続けているが、はたして全容が解明される日は来るのだろうか。
文=三橋ココ
提供元・TOCANA
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