■母親・パムが自白
母親のパムはうつ病に陥り、ストレスと疲労で入院した。マリーナが消えてから2か月後、パムは私立探偵のスタン・キャブネスにマリーナを殺した、という衝撃的な告白をした。パムは誤ってマリーナを殺し、彼女の体を近くのオビオン川に投げ込んだと言ったのだ。
パムによればその日、言うことを聞かないマリーナに激怒して、頭を叩いたところ、マリーナが倒れてテーブルに頭をぶつけ、死んでしまったという。パムはパニックになり死体を隠すために、昔の友人のPL・サマーズという男性に電話した。そしてサマーズが、近くにあるオビオン川の濁った水の中に死体を捨てたと主張した。
この告白は、探偵のキャブネスによって録音された。パムは殺害容疑で逮捕され、遺体の大規模な捜査が開始された。この時点では、これは明白な殺人だったが、そこから事件は奇妙な展開を見せることになる。
警察は、パムの供述から共犯者であるサマーズを追及した。彼はパムのことは知っていると認めたが、何年も彼女に会っておらず、マリーナが行方不明であることさえ知らなかった、と述べた。
サマーズは、マリーナ失踪の日は仕事を終えて家に帰ったこと、そして彼の妻はその事実を証明することができると述べた。彼の妻ルースもパムを知っていたが、サマーズと同じく何年も彼女に会っていなかったと話した。
パムが娘の死体を捨てたと主張するオビオン川は、ダイバーによって徹底的に捜索されたが、死体どころか何の痕跡も見つからなかった。
そして突如、殺人容疑で拘留されていたパムは、自白を取り消したのだ。彼女は、探偵のキャブネスから、彼女が自白しない限り、死刑判決に直面すると脅された、と主張したのだ。
警察は、私立探偵のキャブネスが録音したテープを聞いたが、彼が彼女を脅したという証拠はまったくなかった。キャブネスはまた、パムが彼に殺人の告白をした時、パムは殺害方法とその時の様子を詳細に説明でき、後悔を念を示していたと話した。その後もパムは警察に数々の矛盾した情報を伝え、娘を売り払ったとさえ主張し、供述を何度も変えた。