前回に引き続き、福井県敦賀市にいます。
北陸新幹線が延長開業して敦賀駅は北陸新幹線と各線の乗換駅としての役割を担うことになりました。利用者のほとんどが乗換客で在来特急や湖西線の新快速などから北陸新幹線に乗り換えてそのまま目的地に向かっていきます。敦賀駅で降りる人もいますがそれは地元の方。観光目的で敦賀駅の改札を通る人は少ないのが現状です。
でもちょっと待ってください。敦賀駅周りには今回の新幹線延伸で駅がリニューアルされ新しい施設ができました。そしてそれ以前から敦賀は観光スポットが数々あるなかなか見ごたえのある町なのです。
ただ乗り換えるだけじゃモッタイナイ!せっかく敦賀で電車を降りるならすこし寄り道して敦賀の街を歩いてみませんか?
メーテルと鉄郎が物語を紡ぐ駅前通り駅前から国道8号線にかけて続く敦賀の繁華街。その歩道には「銀河鉄道999」で登場したメーテルや鉄郎たちの銅像が並びます。昭和50年代に松本零士さんが生み出した人気漫画であり今も根強い人気を誇っています。ゴダイゴの名曲「銀河鉄道999」はJR西日本の新幹線駅の発車メロディにもなっていますね。
とぼけた感じで実は逞しい車掌さんが好きでした。このような銅像がとおりのあちこちで見られます。でもなぜ敦賀に「銀河鉄道999」なのでしょうか。それは敦賀は鉄道と所縁が深い町だからです。
敦賀駅が開業したのは明治15年のこと。日本初の鉄道新橋駅の開業は明治5年ですからそのわずか10年後に開業しています。これは日本の鉄道の中でもかなり早い部類に入ります。それは敦賀が古くから日本海の玄関口として重要な場所として位置づけられていたから。東京から滋賀県の長浜を経由して敦賀を結ぶ線路はかなり早い段階で繋がっていたのです。
昭和5年ごろは敦賀からロシアのウラジオストクまで船で渡り、そこからシベリア鉄道を経てベルリンなどに至るルートもありました。敦賀は古くより交通の要衝であったのです。しばらくその歴史は忘れられてきましたが、今回敦賀駅は北陸新幹線の終着駅となり再び人の行き交う場所となりました。これも何かの縁ではないかと思います。
敦賀名産「おぼろ昆布」メーテルたちに誘われながら国道8号沿いを歩き、敦賀名産「おぼろ昆布」を扱う店にやってきました。敦賀昆布「おぼろや」さんです。