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株式会社識学 コンサルタント 後藤 翔太

楽しかったゴールデンウィークも終わり日常が戻ってくる。気持ちを新たに…と言いたいところだが、毎年のことながらこのタイミングで5月病が発症し、やる気が出ない。また、この時期は手塩にかけて育ててきた若手社員から退職届を受け取ることがよくある季節だ。

このような経験から憂鬱な気持ちで連休明けを過ごしている管理職の方は多いのではないだろうか。

今回はそんなデフレスパイラルから脱却し、活きいきとした職場環境を作っていくためのポイントを考察したいと思います。

「上司ガチャ当たり!」と部下に言わせないと・・・そんな優しい上司が生み出す「ゆるブラック」な職場

「働き方改革」が叫ばれて久しい。この取り組みは、労働環境の質の向上と長時間労働の規制、柔軟な働き方の推進、女性や高齢者など多様な人材の活用を促すために厚生労働省が掲げた改革であり、「働き方改革とは、働く人々が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で選択できるようにするための改革」と定義されています。

これにより各企業は少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や働くスタイルの多様化などの課題に対応し、労働生産性、従業員満足度の向上を実現させるための環境づくりが求められています。

この政策は、1995年に8,000万人を超えていた労働人口が2050年には5,000万人まで減少すると予測されている中で、国力を維持するための労働人口をより多く確保すること、また、過労死や心身の病を抱えている人の増加による労働者の幸福度の低下という近年の社会課題を解決するための施策としては、もちろん推進すべき改革であると言えるでしょう。

しかし、この取り組みは企業の組織マネジメントの観点から考えると超難解な課題として特に中間管理職層の肩に重くのしかかっているのです。