今日の話題は金(ゴールド)に触れてみたいと思います。決して投資を勧めたりするわけではないのでその点は誤解無きようお願いします。
金価格はこの1か月で約100㌦強、するするっと上昇し、2150㌦から一時は2200㌦を突破するあたりになっています。もちろん、史上最高値圏内です。2001年頃はオンス当たり200㌦台だったことを考えると23年間でほぼ10倍です。当時のダウ平均は10000㌦ちょっとですから現在までに4倍にもなっていません。もちろんこういう比較というのはどの時点からどの時点を取るかは書き手の恣意的であり、取り方によって全く違う結果を生むので表現には気をつけなくてはいけないのですが、金のパフォーマンスが悪いと思っている方には意外に思われるはずです。
私はビットコインが上がりそうだということもこのブログで何度か意見したことがあります。金とビットコインの共通点は採掘限界がある点です。ゼロにはなりませんが、時間が経てばたつほどその採掘量は減っていき、世に出回る絶対量は需要を満たさなくなります。一方、株式の世界は限界がありません。無限の需要に対して無限の供給をすることができるので需給バランスが市場の思惑と一致する点で価格が成立するのです。
最近のビジネス、例えば中国発のシーインにしてもに日本のアニメの総本山アニメイトでもそうなのですが、少量生産で売り切れを前提としています。極めて小ロットの生産が可能になったことで一度生産してそれで終わりなのです。実は書籍でも同じです。「初版は何部にしましょうかね?1万ぐらい刷りますか?」「いや、5000ぐらいで様子を見よう」というのはよくある話で実態としては売れ残りが怖いというより売り切れで重版人気を煽るのです。マンションの販売でもそうで、例えば全戸数500戸のマンションを全部一気に売り出す業者はいません。ほとんどが第一次、第二次…と言った具合に小出しにされるのです。すると抽選倍率〇倍で「あっ、しまった、第一次の時に行けばよかった」という潜在需要者にurgency(緊急性)を醸し出して販売に勢いをつけるのです。全部、マーケティングの常套手段ですね。