バイデン大統領 ホワイトハウスHPより

新年早々、米国では2025年、元旦に米国から痛ましい事件が相次ぎました。

ルイジアナ州ニューオーリンズで、新年を祝う群衆に退役軍人が乗った車が突っ込み15人死亡 ネバダ州ラスベガスのトランプ・ホテルの前に停車したサイバートラックが爆発、運転していた退役軍人が警官と撃ち合いとなり死亡 NY市クイーンズのナイトクラブで1月1日夜、3-4人の男性が発砲、少なくとも10人が負傷

一部ではトランプ第2次政権を控え、警察の取り締まりが強化される前に犯行に及んだとの指摘が聞かれる有様です。

裏を返せば、政権移行の間隙を突いた事件と言え、保守派を中心にバイデン政権への批判を再燃させました。

そして、バイデン大統領といえば新年早々、日本との関係に禍根を残す決定を下しましたよね。 日本製鉄とUSスチール買収阻止を決定した背景として、「米国史上最も労組寄りの大統領」としての政治的功績を意識したと伝えられています。

実際、ブリンケン国務長官やサリバン大統領補佐官が買収への道筋を残すよう進言したにもかかわらず、バイデン氏の長年の顧問を務めるスティーブ・リチェッティ氏などを中心とした国内問題に焦点を置く側近が全米鉄鋼労組(USW)の指導部に賛同するのが最善と主張し、阻止を決定したとか。バイデン氏の国内問題の側近がUSスチール買収計画を禁じたのであれば、ホワイトハウスの声明で日本と中国を混同したのも、あってはならないものの、ある意味納得というべきか…。

関連でいえば、伯父のアンブロース・フィネガン氏が太平洋戦争中にニューギニアで人食い人種に食べられたとの失言が思い出されます。

USスチールは「恥ずべき行為で腐敗している」など明記した前代未聞の抗議文を公表、日鉄は提訴も辞さない徹底抗戦の構えですが、トランプ次期大統領に撤回を狙いディールを模索するならば、141億ドル(約2兆円)に加え、設備投資という手土産を用意する必要が出てくるでしょうが、同氏が対米投資を行う企業への承認迅速化のハードルは10億ドルと高い(違約金は5億6500万ドル)。何より、トランプ氏は米大統領選でUSスチール買収に反対の立場を表明していただけに、日鉄とUSスチールの苦難は続きそうです…。