リクルートワークス研究所が発行しているワークスレポートというレポートがあります。

その昨年末に出されたものがなかなか興味深い内容だったので紹介しておきましょう。特集テーマはずばり「日本型雇用の問題は何か」

日本企業は今まで人材に対して何を求めてきたのか。そしてこれからは何を目指すのか。新年の最初に相応しいテーマだと思いますね。

国際比較で日本型雇用の真の姿が明らかに

多くの人はなんとなく「日本は一回レールから外れてしまうと挽回しづらい国だな」と感じているんじゃないでしょうか。

他にも「男女間の処遇には歴然とした格差が存在する」ことや「やる気のない人、受け身の人が多い」ということにも薄々気づいている人は少なくないはず。

本レポートは様々な国際比較を通じて、それらの直感が単なる思い込みではなく、歴然とした事実として日本企業に存在していることが示されます。

※オリジナルはこちらからダウンロード可能です。

ではなぜそうなっているのか。筆者がメカニズムについて解説しておきましょう。まずは挽回しづらい国である理由について。

氷河期世代には実際に経験した人も多いでしょうが、日本では新卒一括採用が一般的なので、そこで就職のタイミングを逸してしまうと、もう新卒採用のエントリーは認められません。

「あ、既卒の方ですね、では中途採用の方にエントリーしてください」みたいに流されるはず。

といって中途採用で内定まで行けるかというとそれもまず無理です。だって正社員の職歴が無いから。