What is this creature? pic.twitter.com/YfbtyUgXak
— Nature is Amazing ☘️ (@AMAZlNGNATURE) January 2, 2025
幽霊のような青白い体に、ずんぐりとした太い8本の足。
一見するとクモのように見えますが、こんな青白くてずんぐりとした種はクモにはいないような…?
この動画は謎のクリーチャーとしてXで話題になったものですが、実はこの生物の正体はれっきとしたクモです。
ただし全身を真菌に乗っ取られてゾンビ化したクモだといいます。
その姿はまるで『もののけ姫』に登場するタタリ神となったイノシシさながらで、もはやクモに意識はなく、真菌によって勝手に動かされている状態だという。
一体、真菌はクモを操って何をしようとしているのでしょうか?
目次
- 昆虫に感染して「ゾンビ化」させる真菌
- 天井にぶら下げて、胞子を撒き散らす
昆虫に感染して「ゾンビ化」させる真菌
真菌(しんきん)とは、キノコ・糸状菌(かび)・酵母を含む生物群の総称です。
「菌」という名前がついているので、よく「細菌と同じ仲間だろう」と思われがちですが、まったく違います。
細菌はDNAなどの遺伝情報が裸のまま細胞内に入っている「原核生物」ですが、真菌は遺伝情報が核に包まれた状態で細胞内にある「真核生物」です。
真核生物は原核生物よりもずっと進化した存在であり、真菌も細菌よりヒトや動物にかなり近い高等生物となっています。
真菌は土、水場、空気など、どこにでも存在しており、そのほとんどは「分解者」として働いています。
植物の枯葉や動物の亡き骸、フンなどの有機物を分解して無機物に還元し、栄養素が再び生態系を循環できるようにしているのです。
そのため、真菌は健康な生態系を維持する上で欠かせない存在となっています。
ところがその一方で、真菌には植物や動物に感染して、病気を引き起こす種も少なくありません。