異様な濃霧が米国各地を覆い、住民たちに不安が広がっている。空気中には「化学物質が燃えるような臭い」が漂い、白い粒子が空中を舞う様子が目撃され、健康被害を訴える声も相次いでいる。

広がる不安と健康被害

フロリダ州のある住民は、ガソリンスタンドで約10分過ごしただけで体調不良を感じたという。「1時間ほどで3時間にわたって連続してくしゃみが出始め、目は腫れぼったくなった。熱が出たような感覚があり、腹部にも痛みを感じた」と証言している。

 この奇妙な現象は、テキサス、ウィスコンシン、アイオワ、メリーランド、バージニア、ウェストバージニア、ネブラスカ、カンサス、オクラホマ、ノースダコタ、フロリダ、ミネソタの各州で報告されている。さらにカナダや英国の一部地域でも同様の事例が確認され、懸念が広がっている。

 テキサス州の女性は、自身のペット犬が外出時に異常な行動を示していると報告。「空気の匂いを執拗に嗅ぎ続ける」という。女性自身も目の痛み、軽い咳、腹痛、頭痛などの症状を訴えている。

 カリフォルニア州の住民は「ここ数日、異常な霧が発生している。数ヶ月前から奇妙な臭いに気付いていたが、鼻を刺すような感覚がある。ここ数日は空からの全面的な攻撃のようだ」と述べている。