岩屋 そういういことではなくて今の国際情勢全体を考えた時に、わが国でいうと戦後で一番厳しい状況になっているのかなっていうふうに正直感じざるを得ないので、日本は平和国家でありますし、戦後、ただの一発も日本の外で銃弾を発したことは無い国なんですね。それはこれからもそうでなければいけないと思っていますけども、周りがどんどん物騒になっていけばですね、やはり用心はせざるを得ないですよね。その上でやっぱり対話によって話し合いによって外交によって問題を解決していく、紛争を解決していくというのが、わが国の基本姿勢ですから、それはこれからも変わりません。

「周りがどんどん物騒になっていけば、やはり用心はせざるを得ない」とくぎを刺しています。

安倍政権時代から、政府の「中国一国を殊更に名指しはしない」という戦略は一貫しています。FOIP構想も、【価値観の共有】を目指して提唱・実行されてきました。

『敵を作り或いは旗幟を鮮明にして相手への対抗意識で事に当たる』などという発想ではないわけです。

ネット・SNSでは敵を発見してそれを叩くことにエクスタシーを感じる者が多く、政治家にもそのような言動を求める者が一部の限界界隈に居ますが、そうした的外れな期待はわが日本国の政治家を後ろから撃っていることになります。それは、言論空間を敵視している者の言動で埋め尽くし、下らない言説で有益な知見を隠蔽する行為にもなっています。

*1:《風雲對話》台灣有事是否是日本有事?——專訪日本外務大臣岩屋毅|石破政權對台灣問題的基本立場是什麼?|20241226

編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2025年1月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。