事実を確認しましょう。私があなたに「専門家に依存する社会の問題」を採り上げるよう、懇切なメールでお願いしたのは今年の6月27日。「多忙だから待て」とのお返事をいただいて実際に待っていた私に、あなたが侮蔑的なメールで却下する旨を知らせてきたのは、7月18日でしたね。

たしか、私の依頼を断る理由は大きく3つで、

① 専門家が予想を外して権威を失い、メディアの信頼を損なうなどという現象は、與那覇が言っているだけで、世間では起きていない。 ② コロナもウクライナも、もう「今はホットイシューではないので」、そんな検証は載せてもバズらない。 ③ モテるハウツー的な軽い記事が売りの著者に、「学者の人ってSNSで怖すぎ」な旨を書いてもらえばウケるけど、そんなキャラじゃない與那覇の批判には価値がない。

でしたっけ。へぇ。

②の「今はホットイシューではないので」はあなたの原文ママですが、正直、衝撃を受けました。あまりにショックだったので、8月13日の記事で引用しておきましたから、私の記憶が正しいことの傍証にはなるでしょう。

ウクライナとガザのさなかに、8月15日をどう迎えるか|Yonaha Jun
年に一度の「戦争を振り返るシーズン」も、実に79回目。不幸なことに、ウクライナとガザの双方で、続く戦争が進行する中で迎える夏である。 昨秋から気にかけてきたが、ウクライナはついにロシア領内へ侵攻する冒険的な賭けに出た。またイランがイスラエルへの大規模報復に踏み切れば、文字どおりの「第五次中東戦争」となろう。
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そのあとにすぐ、ファクトレベルで専門家のまちがいが判明したので、再度あなたにメールをし、「考えは変わらないか」とお尋ねしましたが、変える気持ちも必要もないんでしたよね。なんどかやり取りして、最後にお返事をいただいたのは、8月24日でしたか。

戦時に誤りを発信した専門家に「軍法会議」はないのか|Yonaha Jun
8月15日の終戦記念日にあわせて、前回の記事を書いた。実際には兵站が破綻しているのに「あるふり」で自国の戦争を続けさせたかつての軍人たちと、本当は(信頼に足る)情報なんて入ってないのに「あるふり」で他国の戦争を煽り続ける専門家たちは、同類だというのが論旨である。 とはいえまさか、ここまで即座に「そのもの」の事例が飛...