同僚にLSD入りカクテルを飲ませる実験

 1953年11月18日、MKウルトラ計画(CIAによる極秘洗脳実験)を運営していたCIAの科学者と、特殊作戦部門の陸軍科学者が集まって会食した。このとき、ゴットリーブは食後のカクテルにLSDを混入し、同僚たちにそれを飲ませた。同僚の一人である生物兵器科学者、フランク・オルソンもLSD入りカクテルを飲み、翌朝には精神病のような症状が現れ始めた。そして、同月28日、妄想と絶望に襲われたオルソンはホテルの10階から飛び降りて死亡した。

  1975年6月、オルソンの遺族は、科学者が囚われて薬を飲まされたらどうなるかを調査するための実験として、オルソンらがLSDを飲まされたことを知らされた。遺族はジェラルド・R・フォード大統領から個人的な謝罪を受けた。また、75万ドルの和解金を受け取り、米国政府に対して訴訟を起こさないことを約束した。

 一方、息子のエリック・オルソン氏は政府の説明を決して受け入れなかった。2002年8月8日、エリック氏は自宅に記者団を呼び、父は、MKウルトラ計画や生物兵器に関する情報を漏らしかねないと判断され、口封じのために暗殺されたと述べた。

LSDで“洗脳実験”を繰り返したCIAの天才科学者とは?MKウルトラ、カストロ暗殺計画にも関与
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E、『TOCANA』より 引用)