黒坂岳央です。
SNSなどでよく見るものに「サラリーマンは経営者、資本家の奴隷でしかない」という否定的な意見だ。こうした意見に「そうだそうだ!」と賛同する声や、「本当はやめて悠々自適な生活をしたいけど、自分は脱サラして独立する力もないのでできるだけサボって抵抗してやる」みたいな声もよく見る。
結論的にこうした意見を聞くと損をするのは、何より仕事をするサラリーマン自身だと感じる。
筆者のこの意見を聞くと「お前は独立して彼らを利用する立場でポジショントークだ」と感じられるかもしれないが、自分が言いたいのはそういう表面的な話ではない。そしてサラリーマンに何かを誘導するインセンティブを持つビジネスもやっていない。これはただの主張である。
仮にタイムマシンがあれば、サラリーマンをやっていた時期の自分に同じ話をするだろうし、自分の子供にもサラリーマンという立場に否定的なことは絶対に言わない。そう思う理由を取り上げたい。
仕事を頑張って得をするのは「自分」自分がサラリーマンで働いている時、眼の前の仕事は自分のキャリアアップのため、という気持ちで真剣に取り組んでいた。
「サラリーマンは経営者に利用されている」という意見があることは当時から知識として知っていたが、「そんなことはどうでもいい」と思っていた。その理由は「仕事は自分のためにするもの」と考えていたからだ。そしてその考えは今も変わらない。
確かに自分が会社のために頑張れば得をするのは経営者や株主だが、自分自身も確実に得をする。つまりwin-win-winの関係だ。実際、自分は仕事を頑張って複数回転職をして、年収アップを実現してきた。
こうした話をすると「R>Gの数式」を持ち出して「サラリーマンがいくら頑張っても、労働収入は投資収益を超えられない」などと理屈で反論したくなる人がいるだろう。しかし、サラリーマンで働く以上はビジネススキルを高めれば確実に市場価値が高くなり、リターンとして返ってくる事実がある。所得を増やして、余剰資金を投資に回せばRとGの両取りができるのだ。