年末に向けて下落傾向にあるものの、1年間で見れば買取相場は例年にない高値で推移してきました。
この傾向は来年も変わらず続くことが予想されますが、中古車の売買はいまや国内だけで完結できず、世界情勢や為替の変化でも上下しますから、売り時の見極めは非常に難しくなっています。
そこでここでは「車選びドットコム」が提供する中古車管理システムから、買取・下取りデータを抽出して買取相場を分析します。
目次
・来年もしばらく買取の高値傾向は継続しそう
・年末にかけて相場はいったん小休止
・2025年1月以降の中古車買取の動向
来年もしばらく買取の高値傾向は継続しそう
今年の買取相場は、高値で推移するという状況が続いてきましたが、毎年の例に漏れず12月は下落傾向です。
国内の中古車オークションでは、これまでプレミア価格がついていた高年式車や新古車の落札価格が落ち着いてきたということですが、価格の下がった車種があるいっぽうで上がっている車種もあるので、実質的に高値相場であることに変わりありません。
12月に下落するおもな要因は、年が変わると車両の年式が古くなることからその前に手放してしまいたいと考えるオーナーが駆け込みで手放すため、ほかの時期よりも査定が若干厳しくなるためです。
とはいえ、国内新車の納期遅れと、円安による好調な中古車輸出は続いており、車種によってはそれほどマイナスにはならないかもしれません。
また中古車の輸出台数は、過去最高を記録した昨年をうわ回りそうな雰囲気。そうなると国内で流通する中古車の絶対数が減るので、販売業者は争うように在庫を集めることになり、おのずと買取価格が上がると予想できます。
自動車輸出というと、かつては右ハンドルや軽自動車(規格)といった要因から輸出先が限られていた日本車ですが、現代ではそれほど問題にならなくなっているようで、ここ数年軽トラが人気になっているアメリカをはじめ、パキスタンやロシア、マレーシア他、いくつかの国に輸出されています。
そういった事情もあり、現在の中古車の販売価格は例年よりも高値で推移している状況に変わりはありません。