もう一つ気がかりなのが観客動員数への影響だ。2024シーズン、福岡の1試合当たりの平均観客動員数は9,698人とリーグワーストだった。最多は11月30日に行われたホーム最終戦(浦和レッズ戦)で記録した17,161人。J1リーグで平均観客数が1万人以下だったのは鳥栖(9,800人)と福岡の九州地区2チームのみで、これはやや寂しい数字と言えるだろう。

2023シーズンにはYBCルヴァンカップで初タイトルを獲得しているだけに、年間を通しての観客数はまだまだ伸びてほしいところ。金監督の就任が直接大きく影響するとは言い切れないが、一部スポンサーやサポーターからはやや批判的な声もあがっており、これが今後どう影響するか気になるところだ。

仮に観客数が前年以上に落ち込めば、入場料やシーズンシートなどの収益にも当然影響が出る。既存のファンやサポーターへのアプローチはもちろん、新規顧客の獲得やリピーター確保などクラブが来季以降の集客についてどんな対策を取るのか今後の課題と言えるだろう。

見木友哉 写真:Getty Images

期待の新戦力

今冬の移籍市場で、すでに来季福岡に加わる期待の新戦力が発表されている。なかでも特に注目したい3選手を紹介する。

見木友哉(東京ヴェルディから加入)

2019シーズンにジェフユナイテッド千葉でプロデビュー後、2021シーズンにはチーム最多の14得点を挙げる活躍を見せ、2022シーズンからは背番号10を背負っていたMF見木友哉。2024シーズンは東京ヴェルディに移籍し加入初年度ながら背番号10を託され、初のJ1で37試合に出場し4ゴールを挙げた。主に前線の攻撃的なポジションを主戦場とする見木。同じ中盤のポジションでは岩崎悠人や北島祐二、紺野和也などがすでに福岡と契約更新しており、熾烈なポジション争いが繰り広げられそうだ。

秋野央樹 写真:Getty Images

秋野央樹(V・ファーレン長崎から加入)