2人目は柏レイソルに所属するDF野田裕喜。J2のロアッソ熊本で特別指定選手としてプロキャリアをスタートさせた野田は、U-19日本代表に選出された経験があるなど鳴り物入りでプロの門を叩いたが、熊本に所属した2シーズンでリーグ戦出場はわずか3試合と厳しい状況が待ち受けていた。その後、ガンバ大阪を経て2019シーズンにJ2のモンテディオ山形へ育成型期限付きで移籍。

自身の特徴である闘志むき出しのプレーや足元の巧さ、身体能力の高さを武器にレギュラーに定着すると、山形に所属した5シーズンで3度のプレーオフ進出に貢献した。2024シーズンからはJ1の柏レイソルに個人昇格を果たすも、わずか9試合(リーグ戦6、ルヴァン杯3)の出場に留まった。今の札幌では闘志みなぎるプレーヤーは少なく、加入が実現すればキャラクター的にも面白い存在になり得るだろう。


ロアッソ熊本 写真:Getty Images

DF江﨑巧朗(ロアッソ熊本)

3人目にはJ2ロアッソ熊本からDF江﨑巧朗を挙げたい。大学時代はボランチが主戦場でボールを散らす配球を武器に活躍。プロ1年目の2022シーズンまではMF登録であったが、ボランチで培った展開力を熊本の大木武監督に評価され2023シーズンよりセンターバックへコンバート。すると、熊本の特徴である攻撃的なサッカーが見事にハマり、チームに必要不可欠な存在にまで駆け上がった。

身長は177cmとさほど高くはないものの、要所でのタックルやロングパスには定評がある。仮に獲得が実現した場合、攻撃的サッカーを掲げる札幌の岩政大樹新監督が好みそうな逸材であるだけにさらなる覚醒が期待できそうだ。


中塩大貴(横浜FC所属時)写真:Getty Images

DF中塩大貴(ザスパ群馬)

4人目には今年J3へ降格が決まったザスパ群馬からDF中塩大貴を挙げたい。J2のヴァンフォーレ甲府でキャリアをスタートさせると、プロ1年目にして持ち前の正確なフィードやセンターバック・サイドバックどちらもこなすことができるユーティリティー性を生かし、いきなりスタメン争いに加わる。結局そのシーズンは22試合出場ノーゴール。その後は横浜FCやギラヴァンツ北九州へと移籍を繰り返し、2023シーズンからは浦和ユース時代の恩師である大槻毅監督率いる群馬でプレーしている。昨シーズンはリーグ戦42試合に出場、今シーズンも24試合に出場した。