クレーマーは相互評価システムをどうするか?
相互評価システムという仕組みがある。たとえばウーバーはドライバー側、利用者側に相互評価がつけられ、低評価が続いた乗客は利用が難しくなる。
これは決して珍しいものではなく、たとえばメルカリでは出品者側、購入者側どちらにもなり得るので、1つの評価を購入者側に回った時にも意識される仕組みになっている。「評価が0や低い人には売りません」とパワーバランスも買い手が一方的に強いということもない。
これまで日本では比較的年齢が高い層の一部は「お金を払う側が上で受け取る側が下」というイメージを持つ人もいただろう。だが社会は変わった。労働者不足、外国人も消費者として存在する以上、買い手側も振る舞いを求められるようになるのではないだろうか。宿側もクレーマー一人分の売上よりも、スタッフの離職を守る方に合理性がある。
もちろん表立って「あなたには売りません」と言いにくいが、売りたくない人には「ただいま在庫切れでして」と売らない方便を使っている人もいるだろう。今後の環境変化で「売りたくない相手に売らない権利」が市民権を得るようになるのではないだろうか。
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だが仮にそうなっても何も問題はない。怒りの感情をぶつけたり、暴力的な態度に出るといったマナー違反を慎めば良いだけだ。我々はマナーを守って普通に利用すればいいだけである。だが一部、感情のコントロールが難しい人はいる。そうした人たちは今後、サービスが利用できなくなっていく社会をどう生きるのだろうか。
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